最近の車は非常に燃費がいいですよね。
ハイブリッド車で一番燃費の良いプリウスはカタログ燃費で40.8km/lです。
軽自動車でも、ガソリン車なのにアルトが37.0km/lとなっています。
しかし、実際の燃費を見てみるとカタログ燃費の60%~70%です。
街中でストップ&ゴーが多い場合は50%ということもあります。
「あれ?カタログ燃費とぜんぜん違うじゃん!この車燃費悪ぅぅぅ~~!!!」
と感じた方もいるかもしれませんね。
カタログ値との剥離があるのは仕方ありませんが、ちょっとでもガソリン代を節約するためには燃費を良くする技術が必要です!
ガソリン代節約や車を長く乗るためにもエコ運転を心がけるようにしましょう。
そこで、今日は燃費向上のための運転方法や注意点をまとめましたので参考にしてください。
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燃費の計測方法
実際に燃費を良くする方法を説明する前に、燃費を計測する方法を紹介します。以下のような手順で行うのが、「満タン給油法」と呼ばれる一般的な燃費計測方法です。
1. ガソリンを満タンまで入れる
2. トリップメーターをリセットする
3. 次回給油時にも満タンにし、給油した量を記録する
4. トリップメーターの値を記録する
5. 給油した量÷トリップメーターの値が、燃費
「満タン給油法」は、多くの人が行っている方法ですので、一定の信頼性があります。
まずはこの方法を理解して、自分の愛車の燃費を確認してみましょう。
なんでカタログ燃費と実燃費はこんなに差があるの?
実際の燃費を計測すると、カタログ燃費との差に愕然とするでしょう。
プリウスはカタログ燃費40.8km/lですが、実際の燃費は24km/lほどです。その差なんと16km/lもあるんです!
では、なぜこんなに差があるのでしょうか?
現在の燃費計測はJC08モードで計測していています。
2011年4月に変更され、より実燃費に近い数値が出ると言われていましたが、結果はこの通り・・・
燃費計測は、重量や空気抵抗、平均速度などの数値を入れて室内の「シャシダイナモという測定機」で計測されます。
この室内で行われる計測方法に問題があります!
実際に車を運転するときには、追い風向かい風が合ったり、荷物や人を乗せたり、雨や雪が降っていたりと状況が変わりますよね。
でも、シャシダイナモの上では、風や道路状況、同乗者の体重なんかは考慮されていません!さらに電気系統はほとんど使わないで行われているんです!
なので、カタログ値と実燃費の剥離は仕方ないんですね・・・。今のJC08モードはこんなもんと割り切りましょう!
ちなみに、アメリカはもっと厳密に計測していて、ほぼ実燃費と同じ数値になっています。
近々日本でも計測方法が変わるかもしれませんね。
ガソリンを無駄に使う行為とは?
燃費が悪くなるのは、ガソリンを無駄に使っているということです。
同じ距離を走るのに、余分にガソリンを使っていれば、それだけ燃費が悪くなるのは当然です。
「燃費を悪くする=ガソリンを余分に使ってしまう」理由は、次のようなものです。
・ストップ&ゴー
・急発進
・急加速
・急ブレーキ
・エアコン
・アイドリング
坂道での走行は、エンジンを回し続けておかないといけません。
信号の多い街中など、ストップ&ゴーが多いと、発進するたびに大きなパワーが必要になります。
それに、アイドリングや冷暖房は走行とは関係のないところでガソリンを使用しています。
つまり、これらは燃費にはマイナスにしかならないのです。
車内の電子機器も、ガソリンを使う
現在の車は、電子機器の宝庫と言えます。
エアコンやオーディオ、カーナビ、パワーウインドウ、ドアミラー、ドライブレコーダー、各種ライトなど、盛りだくさんです。
そもそも、現在の車はほぼコンピューターで制御されており、車内にはその通信ケーブルが縦横無尽に走っているのです。
そんな電子機器を動かすには電気が必要で、それもまたガソリンを使って発電されています(エンジンなどを使って充電されたバッテリーの電気が使われます)。
電子機器を動かすためのガソリンは、走行することに使われませんので、燃費にとっては純粋なマイナス要因です。
特にエアコンはガソリンの消費が激しいので、エアコンの使い方も考えないといけませんね。
詳しくは後述します。
技術だけじゃない!運転する前にやっておきたいガソリン節約術
運転技術も大切ですが、燃費向上のためには運転前にすることがあります。
1kmあたりの燃費を向上させることの前に、単純にガソリンの消費量を減らすことが大切ですよ。
最短距離を行く
目的地に行く時に最短距離を行くのがガソリンの節約につながります。
最短距離を通るには、カーナビを利用したり、事前に道順を調べておくことが必要になります。
グーグルマップを使うと最短距離で案内してくれますよ。
ただ、車1台通れるかどうかというほどの細い道まで入ってくので運転が苦手な方はご注意ください!
通常のカーナビを使っているなら、そのほうがいいかも。
渋滞予想を確認
最短距離を行くことは大切ですが、そのせいで渋滞に巻き込まれては意味がありません。
渋滞に巻き込まれるとストレスでイライラもしますし、ガソリンも消費してしまいます。
出発前に渋滞予想を確認したり、渋滞する時間帯を避けたりするのも大切ですよね。
こちらもカーナビである程度わかります。
グーグルマップも優秀でしっかりと渋滞予想してくれます。
ボクは、通常ナビとグーグルマップを両方使っています!
メンテナンスは手を抜かない
車の健康状態が悪いと燃費効率も下がってしまいます。
メンテナンスをしっかりして車の状態を良くしておくことも燃費向上には大切なことです。
メンテナンスはちょっとお金がかかりますが、そこをケチっていると燃費が悪くなったり車の故障につながります。
エンジンオイルはこまめに入れ替える
エンジンオイルはエンジン効率を良くするためにもこまめに交換するようにしましょう。
エンジンオイルの交換目安は
ターボ車→5,000kmもしくは半年
となっています。
ただ、メーカーや車種によって違うので説明書やメーカーHPで確認して下さいね。
あと、オイル交換の2回に1度はオイルフィルターも交換しましょう。
タイヤの空気圧をチェック!
タイヤの空気圧も燃費に影響します。
空気圧が減ると2~4%燃費が悪くなると言われています。
ガソリンスタンドなどで無料でチェックしてくれるので月一度は点検をしましょう。
放置していれば空気圧は自然に減っていきますよ。
また、エコタイヤを履けば少し燃費が良くなります。
車両重量を減らす
車は重ければ重いほど、エンジンに負荷がかかります。
だからなるべく軽くした状態で運転したほうが燃費も向上します。
乗せっぱなしにしているゴルフバックはありませんか?
不要な荷物はおろして車を軽くしておきましょうね。
また、ガソリンを満タンにするとその分重くなるので燃費が悪くなります。
徹底的に燃費を向上させたいならガソリンを入れるときは半分くらいにしたほうがいいでしょう。
アイドリングストップでガソリン代を節約
最近の車はアイドリングストップ機能がついていて、信号待ちでもエンジンが止まるようになっていますよね。
でも、コンビニに行ったり、レンタルビデオを返したりするときにエンジンをかけっぱなしにしている人もよく見かけます。
ほんのちょっとだけだから・・・。という気持ちだと思いますが結構ガソリンを使っているんですよ!
5分間のアイドリングで約65mlのガソリンを消費しているそうです。
約75分のアイドリングで1リットル消費することにります。
つまり、たった5分のアイドリングでも1ヶ月続ければ2L(約300円)を損していることになるのです。
1年間で3600円です。ちりも積もれば山となる(笑)
ただし、1分以内のアイドリングストップ(手動)はバッテリー等の寿命を悪化させるのでやめたほうがいいでしょう。
燃費向上のための運転テクニック
さて、ようやく運転のテクニックです。
基本的なことが多いですが、運転は無意識状態でしていることが多いので、読んだことを意識してやってみてくださいね。
燃費向上のためのテクニックは以下の9つ
- 急発進を避ける
- 急加速を避ける
- スピードの出しすぎ注意
- 車間距離
- エンジンブレーキの活用
- 一定速度を保つ
- エアコンを効率良く使う
- MT車の場合
- CVTの場合
一つ一つ見て行きましょう
急発進を避ける
車は発進時に一番ガソリンを使います。
だから、ストップ&ゴーが多い街中では燃費が悪くなります。
急発進を避けてゆっくりと加速していくのがガソリン節約のためのポイントです。
最近の車はエコモードがついていて、急加速を防いでくれます。
出足や加速がもっさりしてストレスを感じる方が多いですが、燃費を良くしたいなら積極的に使っていきたい機能です。
急加速を避ける
前の車がノロノロ走っているとイライラしてビューンと抜かしたくなりますよね。
でも、そのときの急加速はガソリンをガッツリ消費します。
ぴょん吉も若い頃は無理な追い抜きをして「俺早えぇぇぇぇぇ」と自己満足していたものです(恥)
無理な追い抜きは事故にもつながるので、広い心をもち安全運転を心がけましょう。
一定速度を保つ
高速道路や通りの良い道路では法定速度を守っていますか?
交通規則の面だけでなく、燃費を考えても法定速度を守るのは大切ですよ。
一般道であれば40~60km/h、高速道路では90~100km/lを保って運転するほうが燃費がいいです。
速度の出しすぎも燃費効率が悪いのでなるべく法定速度を守って減速や加速をせず一定速度で走ることを心がけましょう。
車間距離を十分に取る
車間距離を十分に取ることで不要なブレーキやアクセルをなくすことができます。
先ほどの一定速度で走ることにつながるので、高速道路ではもちろんですが普通の道路でも車間距離に気をつけて運転をしましょう。
エンジンブレーキの活用
エンジンブレーキを使うことでエンジンに燃料を送るのをカットできます。
ただ、急激なエンジンブレーキをかけたり頻繁に使うとエンジンに負荷をかけるので適度に使うのがポイント。
停車する前にアクセルから足を離すだけでも効果的なので、早めの停車準備をすることからやってみましょう。
エアコン(冷房)を効率よく使おう
エアコン(冷房)を利用すると結構ガソリンを使います。
どのくらいガソリンを使うのかというと、燃費が1~2割くらい悪くなります。
結構大きな数字ですよね。
ちなみに暖房はエンジンが発生させた熱を使うのでガソリンの消費はしません。
暖房を使うなら、エアコンを切って暖房のみにすれば燃費に影響はしません。
ハイブリッドは別です。
真夏は車をちょっと止めておくだけで室内が50度くらいに暑くなりますよね。
そんな時はエアコンをガンガンかけてなるべく早く冷やしたいと思いますが、それがガソリンをかなり消費してしまいます。
ちょっとした工夫でエアコンの利用を抑えられるのでぜひ活用して下さい。
結構勘違いしているエアコンの設定温度
すぐに涼しくしようと思って一番低い温度に設定していませんか?
実はこれは意味がありません。
設定した温度の風が出てくるような勘違いをしてしまいますが、実はエアコンの設定温度というのは「その温度に調整する」ことです。
たとえば、車内の温度が32度の場合はせって温度を18度にしても26度にしても涼しくなるスピードは変わりません。
設定温度を26度に設定すれば26度になればエアコンの風が弱まったり、冷えた風が出てこなくなります。
でも18度に設定していれば18度になるまでフルパワーで動き続けてしまうのです。
家のエアコンでも同じで、節約をするなら適温に設定しておくことが大切なのです。
換気効率を上げる窓の開け方
車内が暑くなってしまったらまずは車内の空気を入れ替えてからエアコンを利用したほうが効率がいいです。
車の中の空気を素早く入れ替えたいときに、窓を全開にする人がいますがこれは間違い。
一番効率よく車内を喚起するには対角線の窓を開けることです。
つまり運転席側の窓と助手席側の後の窓を開けると空気の流れができて換気がスムーズに出来ます。
この場合、後ろから空気が入ってきて前から出ていきます。
走行中は前から風が入ってくると思っている人が多いと思いますが、実は後から入ってきて前から出て行くんですねぇ。
だから、後を全開にして前を半分くらい開ければ顔に風を受けることなく換気ができます。(後部席に人がいれば文句を言われますが)
このテクニックは熱い空気を入れ替えるだけじゃなく、タバコを吸う人、おならの臭いをすぐに消したい人にも役立つのでぜひ覚えておいてくださいね。
シートやダッシュボードの高温対策も忘れずに
車内がなかなか冷えないのは、シートやダッシュボードが暑くなっているから。
なるべくシートやダッシュボードが暑くならないように工夫することがエアコンの使用を抑えるポイントです。
例えば、日陰に駐車したりサンシェードを利用するのもいいでしょう。
エアコンを使わないのは危険!
ガソリン代節約のためにエアコンは使わない!
という方もいるかもしれませんが、危険なのでやめたほうがいいと思います。
確かにガソリン代の節約にはなると思いますが、集中力が下がって事故の原因にもなりかねません。
上記のことを意識して効率よくエアコンを使って快適なドライブをしてください。
MT(マニュアル)車の燃費向上テクニック
MT(マニュアル)車の場合でも基本的なことは上記と同じです。
MT車は運転の仕方によってはAT(オートマ)車よりも燃費が良くなります。
MT車で燃費向上するために大切なことは適切なギアの選択です。
タコメーターとアクセルの踏み具合の調整で燃費が全然違ってきます。
1速や2速でアクセルをべた踏みして高回転させれば当然ガソリンを消費します。
かと言って低速時に3速にいれてアクセルべた踏みしても速度は出ません。
あと、AT車よりもエンジンブレーキの効きが良いので適切な使い方をすればなおいいでしょう。
あたりまえのことですが、この辺の運転技術を磨くことがMT車の燃費向上のコツです。
うまく乗ればAT車よりも燃費が良いし、運転が楽しくなるのでぜひ運転技術を磨いて下さい。
CVTの燃費向上テクニック
最近のAT車はCVTという無段変速装置を採用している車が増えています。
AT(オートマ)よりも燃費効率がいいです。
燃費の良い回転数をキープしてくれるので普通に運転していても燃費向上につながります。
ちょっとしたテクニックを利用すれば更に燃費向上につながります。
CVTはアクセルワークが大切です。
減速時にアクセルをOFFにすると燃料カットが行われるので、停止するときには早めのブレーキングをするのも効果的でしょう。
また、加速時にも最適なアクセルワークがあるようです。
発進時にブレーキから足を離して1秒ほどそのまま走行します(クリープ走行)。
その後、やや強め加速をして目標速度の手前でちょっとアクセルを緩めると効果的のようです。
いろいろ試してみて一番燃費効率のよい運転方法を探していくのもいいですよ。
まとめ
最近の車はエコ運転モードやエコ運転サポートなどの機能がついています。
これらをうまく活用してエコ運転を心がけるだけでも燃費向上につながるでしょう。
先ほども言いましたが、免許をとって数年経つと運転は無意識で行っています。
その人の癖がモロにでます。でも本人は気づいていなく普通に運転しているだけです。
燃費向上のためには、まず自分の運転を意識してみる。
アクセルワークはどうやっているのか?
車間距離は開けているのか?
スピードはどの程度出しているのか?
この辺を意識してみると結構ひどい運転をしていることに気づきます。
気がついたら改善すればいいのです。ここまで長々と書いてきた(笑)上記のテクニックを意識して運転をするだけでかなり違った結果が出ると思います。
地球のためにも、お財布のためにも燃費向上に努めましょう!