昔の車は空冷式のものも少なくありませんでした。
そのため、長時間連続して走行する際や夏場などはオーバーヒートしてしまうというケースもあったのです。
しかし近年、水冷式が一般的になり、冷却システムも高性能なものとなっていますので、オーバーヒートのリスクはかなり低減されています。
とは言え、冷却水の減少やシステムのトラブルによって、現在でもオーバーヒートが発生してしまう可能性はゼロではありません。
そこで、定期的に冷却システムのメンテナンスが必要となるのです。
中でも特にチェックしなければならないのが冷却水についてです。
少なくなってしまったり、極端に劣化してしまったりすると冷却性能はかなり下がってしまい、オーバーヒートの原因になります。
そこで、ここでは冷却水の交換について考えてみたいと思います。
そもそも冷却水って何?
まず、冷却水の持つ役割とはどんなものなのでしょう?
エンジンは稼働すると熱が発生します。
長時間の走行になれば、その発熱量はかなりのものになってしまいます。
そのまま温度が上がり続けるとオーバーヒートと呼ばれる状態になり、さまざまな問題が発生します。
具体的にはエンジンオイルが高温によって分解されてしまい、その結果としてエンジンが焼き付いてしまったり、場合によってはエンジンから煙が出たり、発火してしまう危険まであります。
それを避けるために、エンジンを冷却する、という役割を冷却水は担っているのです。
仕組みとしてはエンジンを中心として、車内を循環することによって温度を下げる、という仕組みになっています。
冷却水の交換時期は?
そんな重要な役割を果たしている冷却水ですが、定期的に交換する必要があります。
長期間によって使用することによって、冷却水も劣化したり、汚れてしまったりするからです。
劣化や汚れによって循環が妨げられてしまい、冷却性能が大幅にダウンしてしまうことも。
それどころか、冷却システムにダメージを与えてしまい、車そのものに大きなダメージを与えることに繋がることだってあるのです。
そうならないためにも、走行状況などにもよりますが、一般的には2年に1度は冷却水を交換しなければならない、と言われています。
基本的には車検毎に交換するといいでしょう。
しかし、最近の車は劣化しにくい冷却水が使われています。
メーカーや車種によって交換目安位がちがうので、説明書などを見て確認してみましょう。
ボンネット裏のコーションラベルにも書かれていると思うので、ボンネットを開けて見てみましょう。
色で判断する
また、冷却水の色を見ることで劣化具合を確認することもできます。
通常は緑色や青色をシていますが、劣化が進んでいくと茶色へと変色していきます。
茶色っぽく鳴っていたら交換シたほうがいいでしょう。
交換費用はいくら?
クーラント液自体は1,000円ほどで購入することができます。
しかし、工賃が結構高額です。
エンジン内のクーラント液を全部交換するとなると、ラジエター洗浄やエア抜きなどの作業があり、1~2時間ほどかかってしまうのです。
なので、工賃は3,000円~6,000円程度かかります。
合計金額も5,000円~8,000円ほどするかもしれません。
冷却水の交換は自分でもできるもの?
では、そんな冷却水の交換は自分でもできるのでしょうか?
現在、多くのメーカーで冷却水として使用されているのはLLCと呼ばれるもので、カーショップなどでも購入することができます。
そのため、自分で交換することも可能です。
方法はとてもシンプルなもので、現在入っている冷却水を排出して、新しいものを入れるだけです。
ただ補充するだけじゃダメ
しかし、ただ新しい冷却水を入れれば良いわけではありません。
交換の際には古い冷却水を完全に排出させる必要があります。
ラジエターからの排出はとても簡単ではありますが、実はこれだけでは全体の半分ほどしか、冷却水を排出したことになりません。
エンジンの内部の冷却水を排出するためには、シリンダーブロック側面のボルトを外さなければなりません。
車種によってはこれが難しいケースもあります。
場合によってはエンジン周りの分解まで必要となりますので、ある程度、車の構造への知識や技術が必要となるでしょう。
プロへ依頼するのもおすすめです
前述のポイントをクリアすることができれば、自分で冷却水の交換をすることはそれほど難しいことではありません。
ただ、前述の通り、冷却水は非常に重要な役割を担っているものでもありますので、あまり自信がないという方はプロに依頼するのがベストでしょう。
排出したLLCの処分
また、無事に入れ替えをすることができたとしても、排出したLLCの処分に頭を悩ませてしまうという方も少なくありません。
この冷却水は、産業廃棄物に該当しますのでそのまま流して捨てることはできないのです。
このように冷却水は自分でも交換することはできますが、そのためのハードルは決して低いとは言えません。
2年に1回程度ですので、車の点検や車検のタイミングに合わせて交換を依頼することを検討してみてはいかがでしょうか?
より長持ちの冷却水も登場している?
先ほど、冷却水の交換は基本的に2年に1度と説明しましたが、近年ではもっと長持ちする冷却水が登場しています。
それがスーパーロングライフクーラントです。
これを使用することによって、より長い期間冷却水を交換することなく使用し続けることができます。
走行状況によっても異なりますが、4年ほどは交換せずに使用し続けることができます。
また、最近の新しい車であれば、10年以上持つものも出ています。
車種やメーカーによって異なりますので、説明書を確認してみましょう。
冷却水の代わりに水道水を使ってはだめな理由
もし、冷却水が漏れてなくなってしまった場合、応急処置として水道水を使うことはあります。
一応、水道水でもエンジンを冷やしてくれます。
しかし、水道水を入れることによって次のようなリスクが発生します。
- 凍結
- サビ
凍結すると、膨張してしまうのでホースが破裂してしまうかもしれません。
また、錆によってラジエターに穴があくこともあるので、非常に危険です。
また、自分で交換する場合、希釈して使うタイプがあります。
希釈に水道水を使うと、カルキが入って、つまりやサビの原因になるので、精製水を使うようにしましょう。
まとめ
このように冷却水はあなたの愛車を守る上で非常に重要な役割を果たしていますので、定期的に状態を確認した上で、交換する必要があります。
もちろん、自分でも交換することができないわけではありませんが、かなりの手間や技術が必要となります。
そのため、自信のない方はプロに依頼するのがベストでしょう。
あなたの車の冷却水はまだ大丈夫ですか?チェックしてみましょう。
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