事故や故障、水没など、物理的に動かなくなった車や、車検切れで愛車が走れない「不動車」になった場合、その処分はとても面倒に感じるものです。
特に、物理的に動かなくなった車の場合、「処分料」がとられる可能性もあり、本当に処分に困ります。
しかし、実はそんな「不動車」も売ることができるのです。
ここでは、いろいろな「不動車」を売るための方法を解説していきます。
廃車は待って! 動かなくても売れるかも
不動車をディーラー下取りしてもらおうとすると、「処分料が必要」と言われることがほとんどです。
その上で、彼らは「今なら処分料ゼロで引き取ります」などと甘い言葉をかけてきます。
下取りのつもりがゼロ円になってしまうので、どう考えても損になるのですが、「有料になるはずの処分料がゼロになる」と言われると、一見お得に感じるものです。
そのため、そのままお願いしてしまう人も多いかもしれません。
しかし、ちょっと待ってください。
どんな状況で動かなくなってしまった車であっても、まだまだ売れる可能性は十分にあるのです。
動かないからと諦める前に、まずは一括査定をしてみましょう。
思わぬ金額で売れるかもしれません!
こんな不動車は高く売れる!
「不動車」を買い取る業者には何種類かありますが、もちろん、業者によって不動車を買い取る目的が違います。
ただし、その目的を知れば、高く売れる「不動車」が見えてくるものです。
まず、不動車は以下のように分類できます。
・バッテリー切れなどのメンテナンス不足
・故障車
・水没車
・事故車
これらの車は売ることができますし、高く売れるものもあるのです。
詳しく説明しましょう。
1. 車検切れ
車に問題はないが、車検の有効期限が切れてしまっている車です。
当然ですが、公道を走ると罰せられますので、走らせることはできません。
そのため、買取業者やディーラーへ車を持ち込むことができず、売れないと考える人もいるでしょう。
しかし、当然ですが普通に動く車ですので、売れない理由はありません。
残念ながら、「引き取り手数料(運搬料)」はとられますが、その点以外は車検のあるものと同様に査定され、思わぬ高額で引き取ってもらえることも多いことでしょう。
なお、車検を受けたからと言って、車検費用以上に買取価格が上がることはほとんどありませんので、売るためだけに車検を受ける必要はありません。
2. バッテリー切れなどのメンテナンス不足
バッテリーが切れて車が動かないなど、メンテナンス不足で車を動かせないこともあるでしょう。
自分でメンテナンスできるなら、メンテナンスしてから売る方が良いかもしれません。
しかし、分かっていてもメンテナンスの時間がとれない場合や、メンテナンスする方法が分からなければ、買取業者へ正直に話をして査定してもらうのも1つの方法です。
問題の箇所によっては査定価格に響く場合もありますが、メンテナンスを行う手間などを考慮するとそれほど大きな減額ではない場合も多いです。
単なるバッテリー上がりの場合なら、すぐに復旧することができます。
また、バッテリー切れだけなら、1万円くらいでバッテリー交換をすれば済むので、他の状態が良ければ高額買取も可能でしょう。
3. 故障車
「オイル漏れ」や「エンジンの焼き付き」、「タイミングベルトの折損」などの重大な故障の場合、修理費用が高額になってしまうことがあります。
もし、エンジンそのものを交換するようなことになると、優に100万円は超えることになるでしょう。
そんな車でも、買い取ってくれる業者は存在します。
エンジンが故障して動かなくなっただけの場合、その他の部分が無傷であれば、それら「まだ動く部品」には中古部品としての価値があります。
また、海外への販売ルートを持っている買取業者であれば、修理して輸出することで十分な利益が取れる場合もあるので、予想以上の高い査定価格が付くこともあるのです。
4. 水没車
洪水や大雨などで車が冠水してしまったら、車を廃車にしてしまう場合が多いかもしれません。
しかし、前述の故障の場合と同じように、水没車は「使える部品」が多いので、意外に買取価格が上がります。
5. 事故車
事故の規模にもよりますが、事故車でも十分な値段が付くことは少なくありません。
例えば、前から衝突してしまって、ボンネットなどが完全につぶれた車であっても、リアはとてもきれいで、テールランプなどは交換用の中古部品として利用可能です。
もちろん、可動車に比べれば値段は下がりますが、事故で自走できなくなった車でもお金になるというのは、魅力的でしょう。
→事故車もこんなに高く売れる!?事故車の買い取りを詳しく知りたい方はこちら
不動車を売るのはどこがいい?
上述のように、不動車でもお金になる場合は意外に多くなっています。
「処分料をとられる」のでも、「ゼロ円で引き取られる」のでもなく、「売れる」わけですから、廃車にする前に、まずは売ることを考えるべきでしょう。
しかし、「売れると聞いた」と言ってディーラーへ持ち込んでも、買い取ってもらうことはほぼできません。
なぜなら、ディーラーは「下取りした車は、そのまま売る」だけですので、動かない車を使って利益を上げる方法を持っていないのです。
そのため、不動車になんの魅力も感じません。
不動車を売るのであれば、不動車でも買い取ってくれるところか、不動車を欲しがっているところへ売らなければいけないのです。
そこで、「不動車」を買い取ってくれる、もしくは買い取りたがっている業者を紹介しましょう。
1. 買取業者
車検切れやメンテナンス不足での故障、故障車であれば、買取業者がそのままで買い取ってくれることが多いです。
車の運搬費などは差し引かれるかもしれませんが、予想以上の高値で買い取ってくれますので、必ず見積もりをとるべきでしょう。
もちろん、買取業者へ直接問い合わせるのではなく、「車の一括査定」を利用して、複数の業者へ見積もり依頼をすると、より高値が期待できます。
なお、買取業者で価格が付かない場合もゼロではありません。
そんな場合に、次以降の業者をあたるという流れが理想的でしょう。
2. 解体業者
買取業者で価格が付かない故障車や水没車、事故車などの場合には、解体業者へ連絡してみましょう。
解体業者は車の解体が主な仕事ですが、利用可能な部品を販売するルートもしっかりと持っていますので、部品取り用の不動車は喜んで買い取ってくれます。
故障や事故の状況によって様々ですが、ほとんどの場合ゼロ円ということはないでしょう。
3. 廃車専門の一括査定
じつは、不動車を含めて、古い車など、一般的に廃車にするしかないような車専門の一括査定サイトが存在しています。
このサイトには、解体業者や海外への販売ルートを持っている買取業者など、廃車を使って利益を得られる業者が登録していますので、「不動車」でも値段が付かないようなことはほとんどありません。
車の一括査定で値段が付かなかったような不動車を売る場合は、廃車専門の一括査定を利用することで、不動車でも高値で売ることができるのです。
まとめ
車が動かなくなってしまった場合、すぐに諦めて廃車にするのはもったいないです。
処分料を払って引き取ってもらったり、ゼロ円で引き取ってもらったりするのは、本当にどうしようもなくなってからでも遅くありません。
もちろん、普通に動く状態で売るより高値が付くことは滅多にありませんが、数万円の価格で売れることはザラにあります。
車の状態が良く、バッテリー切れなど、エンジン以外の故障であれば高く売れる可能性は高いでしょう。
その場合は、買取業者に売るのがポイントです。
とは言え、買取業者によっても買取価格はバラバラなので、一番高く買い取ってくれる業者を一括査定をして見つけましょう。
エンジンがだめになっていたり、事故でグシャグシャになっている場合は、廃車買取専門店に依頼したほうがいいでしょう。
まだ使える部分を中古部品として売っているので、車種によっては高く売れるかもしれません。
また、使える部分が無くても、鉄くずは売れるので、廃車にするよりもお得ですよ!