交通事故に遭って(起こして)、車が自走できないほどの状態になってしまったら、その車は廃車にするしかないのでしょうか?
いいえ、そうではありません。
慌てて廃車にすることだけは、避けてください。
じつは、グシャグシャになった事故車でも、売ることができるのです。
ここでは、「事故車」を売るための方法を解説していきます。
グシャグシャになった事故車は、廃車にするしかない?
安全運転を心がけていても、事故に遭う可能性はゼロではありません。
そして、事故に遭ってしまったら、身体が無事でも車に支障が出てしまうことは避けられないでしょう。
修理しても高額な費用がかかったり、修理することができない状態になったりすることも少なくありませんし、そうなると処分するだけでもお金がかかるかもしれません。
人によっては自分でなんとかしようとせず、ディーラーや買取業者に相談するかもしれません。
しかし、ディーラーでも買取業者でも、ほとんどの業者は、口をそろえて「廃車にするしかない」と言ってきます。
それに加えて、「処分費用がかかる」と言われますので、人によってはがく然とするかもしれません。
そんなときに「廃車費用は無料で引き取ります」と言われれば、お得な気分になって、車を渡してしまう人も多いでしょう。
しかし、本当に「廃車にするしかない」のでしょうか?
基本的に保険で満額補償されることはない
まず、廃車にするかどうかは別として、事故に遭って車が壊れた場合の補償について、考えてみましょう。
自動車保険に入っていれば、事故に遭っても修理費用が補償されます。
もちろん、補償される金額は、新車価格ではなくその車の時価です。
しかし、中古車であれば買い換えることができるでしょう。
そうなれば、問題ありませんし、だから、保険に入っていれば「事故に遭っても大丈夫」だと安心している人もいるかもしれません。
しかしそれは、ほとんどの場合、間違っているのです。
たとえ、相手にぶつけられた事故であっても、「満額」補償されることはありません。
なぜなら、対物賠償責任保険で補償される金額は、過失割合によって減額されるからです。
例えば、過失割合が80:20だった場合、時価の80%までしか補償されません。そして、ほとんどの事故で、100:0になることがないのです。
それに、そもそも自損事故では、高額な車両保険に入っておかなければ補償されることはありません。
もちろん、仮に100:0になったとしても、補償されるのは車体価格だけですので、税金や手数料などの出費は補われないのが一般的なのです。
つまり、保険だけでは満足のいく金額を手に入れることは難しいのです。
廃車にかかる費用は?
保険でまかなえないのに加えて、ディーラーや買取業者が言うように、廃車することにお金がかかる場合も少なくありません。
現在、すべての自動車は自動車リサイクル法に基づいて、リサイクル料を前払いしています。
そのため、解体費用の大部分については支払う必要はありません。
しかし、リサイクル料でまかなえない運搬料や業者へ払う手数料などは、負担するしかないものです。
具体的には、以下のような金額になっています。
抹消登録手続代行手数料 …… 10,000円から20,000円程度
廃車というのは、ただ車を解体するだけではなく、運輸支局で法定手続を行わなければいけません。
その手続きをディーラーや買取業者に代行してもらうためには、当然ながら手数料がかかります。
もちろん、この手続きは専門家でなければできないものではありませんので、自分で行えば無料です。
しかし、平日の昼間に運輸支局へ出向く必要がありますので、多くの人は代行してもらうことになるでしょう。
抹消登録費用 …… 500円程度
運輸支局での抹消登録手続きで必要な印紙などを購入する、法定登録費用です。
この費用は、自分で手続きをしても必ず必要となります。
引取手数料 …… 20,000円程度(距離による)
廃車にしようと考えているような事故車であれば、自走できない状態になっているのが一般的だと思います。
その場合は、事故車を運んでもらわなければいけませんので、その運搬費用(レッカー代)がかかります。
多くの場合は距離に比例して金額があがっていきますので、注意が必要です。
もちろん、自走する(公道を走れる)車であれば、不要です。
・解体手数料 …… 15,000円から20,000円
リサイクル料対象外の部分の処理費用で、解体業者に渡るお金です。
しかし、実際にはスクラップにした鉄くず代などで相殺されることがほとんどでしょう。
結果的に、廃車にするには、5万円以上のお金が必要ということになります。
これを「無料にする」と言われるわけですので、お得な気分になるのも仕方がないかもしれません。
事故車でも買い取ってくれるところがある!
廃車にするとお金がかかります。
それを無料で引き取ってくれるのであれば良いようにも感じます。
しかし、無料で引き取ってもらうと、車を持っていかれても何も得ることのない状態、つまり、マイナスになるだけなのです。
安心してください。
事故車でも買い取ってくれるところがあるのです。
たとえ、少額でもお金になる可能性があるのですから、手数料を支払って廃車にしてもらったり、無料で持っていってもらったりというのは、少し待ってからでも遅くはないでしょう。
車種や状態によっては、数十万円で売れることもありますよ!
事故車を買ってくれるところって、どこ? どこに売ればいいのか?
事故車を売れる(買ってくれる)ところは、実際にはそれほど多くありません。
特に(運送料を考えて)家の近くなどを探しても、なかなか見つけられないことでしょう。
そこで活用して欲しいのが、「廃車専門の一括査定」です。
「廃車専門の一括査定」は、通常の[車の一括査定]とは違って、廃車になるような車に特化した一括査定サイトで、事故車などを買い取ってくれる会社が多数登録しています。
つまり、わざわざ探し回る必要もなく、ネットで廃車買い取り専門店へ査定を申し込むことができるのです。
上記で紹介したカーネクストは廃車買取専門業者です。
・0円以上買取保証
・レッカー代無料
・海外などの独自販売ルート
なので、安心してお願いできるでしょう。
なんでもそうですが、車を売るときに「高く買い取ってもらう」ために大事なことは、「必要としている人に売る」ということです。
車のフロントフェイスの部品を欲しがっている業者へ、正面衝突した車はなかなか売れませんし、リアでも同様です。もちろん、欲している車種も違うでしょう。
そのため、近所の業者を探す方法では、業者の求めているものとは違う可能性が圧倒的に高くなります。
しかし、一括査定サイトで情報を展開すれば、「興味を持った業者=買い取ってくれる可能性のある業者」が、こちらへ連絡をしてくれるのです。
事故車を売るまでの流れ
では、実際に「事故車を売るまでの流れ」をまとめておきましょう。
1. 査定依頼
廃車専門の一括査定サイトにて、車の状況をできるだけ詳しく記入した上で、査定依頼を展開します。
2. もっとも高い値を付けてくれた業者に、本査定を依頼する
申込時にネット上へ記載した情報だけで買い取るのは、業者にとっては大きなリスクです。
そのため、実際の買取価格は、業者の担当が車の状態を確認して、最終的な査定額を提示してくれます。
もちろん、複数社に本査定を依頼して、その中で高値を付けた業者へ売るようなこともできます。
3. 契約手続と車の引取
本査定の場、もしくは後日、改めて契約を行って、車を引き渡します。
もし、抹消登録などを自分で行うのであれば、先に手続きを行っておくことになるでしょう。
業者のレッカー車が車を取りに来ますので、車検証など必要な書類と共に車を引き渡します。
4. 入金
ほとんどの場合、車を引き渡した後、数日後に指定の口座へお金が振り込まれますので、金額を確認し取引終了です。
まとめ
事故に遭って車がグシャグシャになったとしても、すぐに諦めないでください。
諦めて廃車にすると、最悪の場合は5万円から10万円も請求されまるだけで、手元には何も残りません。良くても無料で引き取ってくれるだけです。
適切な業者へ売れば、数万円にはなるかもしれないものを、お金を払って処分してもらったり、無料で譲ったりするのは、最後の手段として残しておくべきでしょう。
「事故車でも売れる」のです。
新しい車なら50万円以上で売れるかもしれません。
古くて動かなくなっても数万円で売れることが多いです。
ディーラーに引き渡す前に、まずは廃車一括査定をしてみてください。