1993年に誕生し、親しみやすさと愛らしいデザインからスズキを代表する軽自動車となったワゴンR。
「ワゴンRスティングレー」はワゴンRの別グレードとして2007年に登場しました。
従来のモデルとは全く印象の異なるエクステリア、ブラックに統一されたインテリアが特徴とされています。
S-エネチャージ搭載で33.0km/lという燃費を誇る大人気軽自動車は一体どんな車なのでしょうか?
情報に乏しいまま、スズキのお店に向かって試乗をすることにしました。
~外観編~TとXのグレードの違いを比較
まずは車の入り口ともなる外観からです。
こちらのグレードはスティングレーXです。
ボディカラーはスチールシルバーメタリックになります。
ワゴンRスティングレーのグレード構成ですが、Sエネチャージ×ターボエンジン搭載のTとこちらのXの2グレード展開です。
簡単に言えばターボかそうでないか、そこが最初の購入判断の分かれ道になるかと思います。
一方ワゴンRはFA・FX・FZの3つのグレードがあります。
スティングレーは両方ともS-エネチャージ搭載ですが、ワゴンRはFZのみS-エネチャージ搭載車です。
また、ターボ車はスティングレーのTのみなのでご注意下さい。
少し傾斜のあるフロントは好き嫌いが分かれそうですが、全体を通してみるとバランスはとれているのかなと思います。
全長:3,395mm
全幅:1,475mm
全長:1,660mm
非常にシンプルなデザインです。
悪く言えば特徴がないかな。
ワゴンRやムーヴといったトールワゴン型の軽自動車はデザインにこだわっていない印象があります。
それぞれ顔つきは多少違いますが、シンプルな作りになっていて、逆にそれが万人受けするのかもしれません。
従来型のワゴンRやとは外観にも違いは出していますが、一目で見ればワゴンR!とわかるのではないでしょうか?
ちなみにこちらが通常のワゴンR↓
フロントのデザインが多少違います。
スティングレーのほうが細めでシャープな印象を受けますね。
外観の違いはそんなもんですw
リヤコンビネーションランプにはブルーメッキが施されていて、格好良さをより際立てていますね。
ちなみにブルーメッキはワゴンRのFZ(最高グレード)にも施されています。
こう言ったちょっとした工夫がスズキの車にはあるので、面白さを感じます。
ヘッドランプまわりを見ていきましょう。
こちらはヘッドランプとフォグランプともにLEDを使用しています。
こちらは全グレード標準装備になっています。
あと注目したいのがコチラ!
スケルトンタイプのグリルという認識しかありませんが・・・実はこちらもLEDイルミネーションつきで綺麗に光ってくれます。
イメージ的にはこんな感じですね。
私が伺ったときは昼だったので確認出来なかったのですが、夕方~夜にどんな光り方をするか確認したいものです。
これは通常のワゴンRにはない装備ですね~。
あとはグレード間の大きな違いは何でしょう?
まず1つめはアルミホイールのインチです。
ターボ車のTグレードは15インチになりますが、Xグレードは14インチでした。
次にドアミラーが電動格納式であるのは同じです。
でも、Tグレードはリモート格納機能つきです。
あと目立った箇所で言えばフォグランプの横にTグレードはイルミネーションがあるかということくらいです。
凄く大きな差ではありませんが、実車を見たらTグレードのほうが格好良さは増しているのだろうな・・・
そんなことを思いながら内装を見ていくことにしましょう。
~内装編~軽自動車とは思えない上質感
先述にもあるようにブラックを基調にしたとされている内装です。
シックで軽自動車とは思えないですね。
シートが黒だとかなり質感が良くなりますよね。
ちなみに、通常ワゴンRの内装色はグレーで、全然印象が違いますよ。
比べるとやはりスティングレーのほうがワンランク上なので、惹かれちゃいますよね。
ナビゲーションのフレームもブラックの艶感とサテンシルバーが上手くマッチしています。
エアコンは全グレードオートエアコンが標準装備です。
こちらもメッキリングを使うことで質感のあるデザインにしていますね。
ステアリングも全グレード本革巻きが標準装備になっています。
左側にはオーディオスイッチがついているので手元で簡単操作が可能ですね。
Tグレードになるとクルーズコントロールが装備されているので、左側にスイッチが付くことになります。
また、7速マニュアルモード付きパドルシフトも搭載されています。
CVT車でもシフトレバーをMレンジに入れることで一気にスポーティーな走行が可能!
爽快感を味わえるドライブを楽しめるのではないでしょうか?
メーターはマルチインフォメーションディスプレイと多機能メーターで視角的なエコドライブのサポートが可能です。
平均燃費はもちろん、積算アイドリングストップ時間や節約燃料まで表示される優れもの!
なかなか賢い車になっていますね。
続いては後部座席を見てみましょう。
ワゴンRスティングレーは電動スライドドアではなく、一般的なヒンジドアになります。
正直、後部座席の広さなどについては普通レベルでしょう・・・。
でもこれは私が同じタイミングで新型ソリオを見てしまったからかも知れません。
軽自動車であることを考えたら余裕はありますし、大人の私が座っても足元には少しスペースはありました。
アルトと比べると、広いけどスペーシアやソリオに比べると結構狭く感じるって感じです。
ラゲッジルームも見てみましょう。
後部席を倒さないと結構狭いです。
ま、軽自動車なので仕方ないですね。
大きな荷物を積むときは、後部席をパタンと前に倒すとこんなに広くなりますよ。
独立式で片方だけ倒すというシートアレンジもできるので2人で乗って荷物を存分に積むも良いし、3人で乗って後部座席の片側だけ倒すも良いし、シート全部使ってフルフラットなんてことも可能です。
開口部も大きく荷物の積みやすさの面では高評価出来るポイントです。
ワゴンRスティングレーの内装上の欠点って何かないの?と思われるかもしれませんね。
ユーザーレビューですと収納が少ないなんて声も見かけますが、実際にはどうでしょう?
収納面を見ていきましょう!
グローブボックスはもちろん、助手席前にはこんな感じに収納があります。
グローブボックスの上の収納はCDやDVDなどを入れておくこともできるし、何かと便利そうです。
ユーザーレビューを読んで収納に不安がある方もいるかも知れませんが、個人的には必要レベルはクリアしています。
小さいながらもアームレストボックスだってあります。
他にも助手席の下に靴がしまえる程度のスペースもありますし、ショッピングフックが設置されているなど内装の気配りは出来ています。
以上、インテリアレポートとなります。
ワゴンRの上級グレードということもあり、内装はかなり充実しています。
黒をベースにデザインも上質感があります。
モデル的には2012年にフルモデルチェンジをしてから4年めに突入しました。
その間2014年にマイナーチェンジ、2015年8月に一部改良をしていますが、そろそろフルモデルチェンジを期待してしまいますね。
まだフルモデルチェンジの情報はありませんが、次期ワゴンRはどんな車になるのか今からワクワクします。
さて、それではいよいよ試乗です。
乗り心地やパワー、S-エネチャージの実燃費はどうなんでしょうか?
~試乗編~乗り心地やパワーはどう?
ワゴンRスティングレーを試乗してみましょう。
実際に乗っている人が居るので話には聞いていたのですが、スッと滑るようにスタートしてくれます。
これがS-エネチャージのチカラなのでしょうか。
試乗したXはNAですが、アクセルをぐっと踏み込んで加速をチェックしてみます。
「お~、意外とよくまわる・・・・」そんな印象です。
新型ソリオに関しても同じことを思ったのですが、排気量以上の感覚を味わうことが出来るのではないでしょうか。
視界に関してはまぁまぁ広いですが、ソリオやスペーシアなどに比べるとやや劣ってしまいます。
窓の大きさが違うのでしかたないですけどね・・・。
途中に流れの良い国道に入ったので一気にアクセルを踏んでみます。
ん~、やっぱりNA+660ccになるので想定内に鈍いですね。。。
20~40km/lでの中間スピードの加速はイマイチです。
ここは軽自動車の限界でしょう。
さらなる加速を希望する方はターボ搭載のグレードTを選択すると良いでしょう。
とは言え、街乗りならそこまで気にするほどではないです。
アップダウンが多い道や高速をよく利用する方でXグレードに試乗して違和感があったら、Tグレードも乗ってみると良いかも知れませんね。
試乗で気になったことがアイドリングストップです。
信号停止のたびにアイドリングストップは作動してくれます。
13㎞/h以下になると自動的にエンジンが止まります。
アイドリングストップが発動するとブレーキがガクンとする感じがありました。
始動時はモーターアシストがあるので非常にスムーズです。
個人的に感じたことなので、人それぞれ感じ方が違うでしょう。
アイドリングストップについては、試乗の時にしっかり確認してみてくださいね!
トータル的に見れば安定感もあり、NA-CVTですがエンジン音の静粛性もあります。
普通に走っている分にはタコメーターの動きも気にせずに走れるのではないかと思います。
さて、最後に燃費です。
ワゴンRスティングレーの実燃費。S-エネチャージの実力はどうなの?
ワゴンRスティングレーXの燃費は、JC08モードで33.0km/l、Tグレードで28.0km/lです。
これは軽ワゴン、軽ワゴンターボ車にてトップクラスの低燃費と宣伝されています。
知人がXグレード(2WD)に乗っているので話を聞いてみました。
ごく普通に走行していて「燃費計が30km/lをこえることがあり、290km近く走ってもガソリン5メモリ半くらいある」と言っていました。
道路状況は渋滞の少ない直線がメインで1日に20km弱の通勤に使用しているそうです。
ネットで、燃費レポートを見てみると、平均実燃費はXグレードで23km/l程度、Tグレードで18km/l程度という感じでしょうか。
これは乗る人の道路状況とエアコンをどれだけ使うかでも変わってしまいます。
でも燃費そのものは悪くはないのではないでしょうか。
この辺はやはり軽自動車が得意なスズキなので、変な燃費にならないようには出来ていると思います。
~金額編~見積もりとってみました!総額いくら?
それではまずワゴンRスティングレーの車両本体価格からです。
X:1,465,560円(2WD)、1,586,520円(4WD)
T:1,614,600円(2WD)、1,735,560円(4WD)
結構な金額になりますよね。
軽自動車が100万円そこそこで買えた時代もありましたが・・。
でも、値段相応の商品価値はあるのではないかと思います。
見積書はターボ車のTグレードで作成しています。
1,913,506円
実は私がXグレードでお願いしたつもりが、結果的にTグレードで作成されたというものです(汗)
とりあえず、2WDであればワゴンRスティングレーを買うのにこれ以上の金額はかかりません!
オプションはナビやコーティングに加えて、CMP(3年間メンテンナンス無料パスポート)、オイルメンバーズというものまで入っていますが、合計で19万円ほどついています。
それに加えて、税金や手数料といった諸費用が10万円ほどかかっています。
つまり、車両本体価格以外に約30万円ほどかかるということですね。
ワゴンRのグレードごとの価格と総額予想を一覧表にしてみました。
グレード | 車両本体価格 | 乗り出し価格予想 |
---|---|---|
FA | 107万円~ | 137万円~ |
FX | 114万円~ | 144万円~ |
FZ | 137万円~ | 167万円~ |
スティングレーX | 146万円~ | 176万円~ |
スティングレーT | 161万円~ | 191万円~ |
ナビゲーションも要らないしボディコーティングも自分でするから要らない!という方でしたら12万円くらいは減らせると思います。
予算に応じてオプションを選びましょう^^
さて、あとは値引きですよね。
ワゴンRはどの程度まで値引きができるのでしょうか?
ワゴンRの値引き相場はいくら?
ワゴンRスティングレーはモデルそのものが長くなっています。
これは値引きは結構な数字が出るのでは?なんて期待をしてみましたが・・やっぱり軽自動車の値引きは渋い!
「5万円出来るかどうか・・・」とハッキリしない様子での返事でした(T_T)マジデスカ…
新型ソリオは15万円という数字がポンと出たので、この差は一体何なのかな・・・と思いますよね。
購入者レビューを見ても平均して15万円程度の方が多いので、契約が目の前にくればもう少しは数字が出せるとは思います。
雑誌でも調べてみましたが、車両本体価格からの値引きが10万円、オプションを含めれば12万円くらいが相場のようです。
ムーヴカスタムやN-WGNカスタムなどのライバル車を競合に当てて交渉してみると効果的だと思います。
また、マツダフレアカスタムがスティングレーのOEMなので、競合させると良いでしょう。
エンブレムが違うだけで、内装や外観、スペックはスティングレーと一緒なので、条件が良い方と契約するとお得に買うことができるでしょう!
あとは下取り車があれば、高く買い取ってもうためにも専門業者に見積りを依頼しておくと良いでしょう。
スティングレーの総合評価
ワゴンRはスズキの看板車です。その中でも別グレードとして差別化されたワゴンRスティングレーはインテリアがかなり上質ですし、パドルシフトもついていてかなり良かったです。
今回乗ったのはNAでしたが、ターボ車になると走行性はかなり地学なるでしょう。実際に購入するとしたらXグレードが現実的かも知れませんが、どれだけの違いがあるのか気になるところです。
あとは通勤などで比較的スピードを出したり、合流などでパワーを必要とする場所にさしかかる場合はターボ車が活躍するのかも知れません。
S-エネチャージ搭載で燃費も申し分ないですよね。実燃費で20km/l以上なのでかなりガソリン代が浮くでしょう。
営業担当者から効いたのですがワゴンRスティングレーが、近々フルモデルチェンジを控えているそうです。
具体的な時期はまだ明らかになっていませんが、スペーシアやソリオ同様にデュアルカメラブレーキサポートシステムが搭載されるかと思います。
外観や内装も一新されて格好良さのある1台として登場するとは思います。
今回の試乗を通して、スズキの軽自動車は長年積み重ねたノウハウがつまっていることもわかりましたね。
他にも色んな軽自動車がスズキにはあるので、機会あれば乗り比べてみたくもなりました。
タイプ別に軽自動車を比較ランキングしたので参考にして下さい。
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