ドライブ中に突然、ボンネットから煙・・・。
めっちゃくちゃ焦りますよね。
ボンネットから煙(正確には湯気)が出たら、多くの場合オーバーヒートです。
「今時の車はオーバーヒートとは無縁…」そう考えている方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、昔ほど車がオーバーヒートしてしまったといったトラブルを耳にすることはなくなりました。
もしかすると、若いドライバーの方の中にはオーバーヒートという症状が、どんなものなのかさえわからない、なんて方もいるかもしれませんね。
まず最初に、今まさに、現在進行形でオーバーヒートを起こしてしまって、オロオロしているかたに、対処法を書いときます。
オーバーヒートしてしまった場合の対処法は?
オーバーヒートを起こしてしまったときの対処法は以下のとおりです。
1.安全な場所に車を止める
2.ボンネットを開けて冷却水の残量を確認する(やけどに注意)
3.冷却水が残っているなら、エンジンは止めずに、熱がさめるのを待ちます。
3.冷却水が残っていない、またはわからない場合はエンジンを切りましょう。
4.JAFやロードサービスに電話してレッカー移動
このような流れになります。
オーバーヒートを起こしたまま走り続けてしまうと、エンジンが焼け付き、エンジン自体が故障をしてしまいます。
そうなると、エンジンの修理や交換が必要になり数十万円の修理費用が必要になります。
「冷却水ってなに?美味しいの?」
という方は、迷わずJAFに電話でいいでしょう。
では、もう少し詳しく対処法を見ていきましょう。
1.安全な場所に車を止める
まず、安全な場所に車を止めます。
高速道路の場合は路肩に止め、ハザードランプを付け、発煙筒を着火、停止表示器材設置をしましょう。
路肩に十分なスペースが無い場合は、車から出て安全な場所に避難しましょう。
一般道の場合、もし余裕があるなら、日陰に止めたほうがいいでしょう。
2.ボンネットを開けて冷却水の残量を確認する(やけどに注意)
安全な場所に車を止めたら、冷却水の残量を確認しましょう。
まずは、水温計を確認します。
水温計がHに近くなっていたり、Hを超えている場合は、水温がかなり高くなっている証拠です。
またCから動かない場合は、冷却水が残っていないか、部品の故障が考えられます。
最近の車は水温計がついていないです。
代わりに、下のようなマークが点滅したり点灯したりします。
ちなみに、青い(緑)のCマークは水温が低いことを示しています。
エンジンを掛けてしばらくすると、消えます。青いマークはあまり気にしなくていいでしょう。
水温計を確認したら、ボンネットを開けて、冷却水の残量を確認してみましょう。
エンジンルームはかなりの高音になっているので、触らないように気をつけましょう。
3.冷却水が残っているなら、エンジンは止めずに、熱がさめるのを待ちます。
冷却水が残っている場合、エンジンは止めない方がいいでしょう。
なぜなら、ファンと冷却水を使ったほうがエンジンが冷えるからです。
また、エアコンをOFFにして暖房を最高温度(32度)にして強風で使うことで、エンジンの放熱を早めることが出来ます。
3.冷却水が残っていない、またはわからない場合はエンジンを切りましょう。
冷却水が残っていない、よくわからない場合は、エンジンを切りましょう。
ボンネットを開けて風通しを良くしてエンジンを冷まします。
ボンネットの開け方や、冷却水がどれなのかわからない・・・。
という方は、安全な場所に止めたらすぐにJAFや保険のロードサービスに連絡をして、指示をもらいましょう。
4.JAFやロードサービスに電話してレッカー移動
オーバーヒートを起こしたまま走り続けると、非常に危険ですし、エンジンが焼け付いて修理費がバカ高くなってしまいます。
素直に、レッカー移動をしてもらい、修理をしてもらいましょう。
ある程度知識があるなら、自分で応急処置もできるでしょう。
ただ、素人がネットの情報を見てなんとかできるものでもありません。
すなおにJAFに任せたほうが、費用もかからないし、時間も無駄にせずに済むでしょう。
JAF会員なら無料ですし、非会員でも1万円くらいでやってくれますよ。
でも、気になるのが修理費用ですよね。
オーバーヒートを起こしてしまったらいったいいくらの修理費用がかかるのでしょうか?
オーバーヒートの修理費用はどのくらい?
では、オーバーヒートを起こしてしまった場合、その修理費用はどのくらいなのでしょう?
もちろん、症状によって金額は異なります。
完全にエンジンが焼き付いてしまったという場合、修理不能なケースもあります。
修理できたとしても数十万円は覚悟しなければならないでしょう。
冷却システムの故障の場合、修理費用は5万円から10万円前後となります。
冷却水漏れの場合、その個所や、漏れている場所の数によっても異なります。
こちらも5万円以上は覚悟しておいたほうがいいでしょう。
車両保険は使える?
エンジンの故障の場合、修理費は予想以上に高くなってしまいます。
そこで、気になるのが、車両保険は使えるのかどうか?
使えません!
保険は事故のときの補償で、故障の場合は適用外です。
「自損事故を起こしたときに、オイル漏れが起こりオーバーヒートを起こした」というケースなら車両封建が使えるかもしれませんが、普通に故障している場合はムリです。
オーバーヒートの仕組み
オーバーヒートはかつて、自動車のトラブルの中でももっとも身近な存在であり、特に危険なのがオーバーヒートでした。
昔の車は現在の車ほどしっかりとした冷却システムが搭載されていませんでしたので、夏場の渋滞中にオーバーヒートしてしまうといった車も少なくありませんでした。
もちろん、現在の車にはしっかりとした冷却システムが搭載されていますので、これらが正しく作動していれば、基本的にはオーバーヒートしてしまうようなことはありません。
しかし、「自分の車は新しいからオーバーヒートなんて起こさない!」そう考えていると、いざという時に慌ててしまうことになるかもしれません。
しっかりと対処法や予防法を頭に入れておくようにしましょう。
オーバーヒートの原因
普段はそれほど意識することはありませんが、車の動力であるエンジンはガソリンを燃焼させることによって動いています。
そのため、かなり発熱するのです。
発熱を抑えるために、冷却水やファンを回してエンジンが高音になるのを防いでいるのです。
オーバーヒートの原因は2つあります。
1.冷却水・システム関連
最初に挙げられるのが冷却水や冷却システムによるものです。
近年の車の多くは水冷方式になっており、冷却水を循環させることによって、オーバーヒートを防いでいます。
このシステムに何らかの問題が生じることによって、オーバーヒートしてしまうことがあるのです。
具体的に考えられるのが、冷却水の減少や漏れです。
冷却水が減ってしまうとそれだけ冷却能力は低くなってしまいます。
また、冷却水を循環させるシステムや、冷却のためのシステムそのものにトラブルが発生してしまったことによって、エンジンが高温になってしまうというケースも少なくありません。
このため、オーバーヒートを起こしてしまった場合、まずは冷却システムについて疑ってみましょう。
2.エンジンオイルの劣化・不足
続いて考えられるのがエンジンオイルの劣化や不足です。
エンジンオイルが劣化してしまうと、潤滑性能が大幅に落ちてしまいます。
不足しても同様です。
そうなれば、摩擦がどんどん大きくなり、それによって発熱量も増えます。
一定以上まで発熱量が増えると、エンジンオイルが分解されてしまい、さらに機能が低下することになります。
この悪循環によって発熱量はどんどん多くなり、最終的にはオーバーヒートにつながってしまうのです。
オーバーヒートを予防するにはどうすればいい?
では、オーバーヒートしてしまうことを防ぐにはどうすればいいのでしょうか?
比較的新しい車の場合、もっとも重要なのは冷却システムが常にしっかりと作動しているかを確認することです。
定期的に冷却水の漏れなどが起こっていないのかを確認するようにしましょう。
警告ランプがついていなくても、少しずつ冷却水が漏れているというケースもありますので、時々タンクの中にしっかりと冷却水が入っていて、極端に減ったりしていないのかという点をチェックするようにしましょう。
また、冷却水を定期的に交換することも重要です。
一般的な冷却水の寿命は2年程度と言われています。
なので、定期的に交換するようにしましょう。
なお、冷却水が古くなり、劣化してしまうと冷却能力が弱まってしまうだけでなく、つまりなどの原因にもなりますので注意しましょう。
※この記事を書いているときに、自分の車の冷却水を確認したら、なんと全く入っていませんでした・・・((;゚Д゚)
慌てて、ディーラーに持っていきましたw
3ヶ月前に12ヶ月点検をして、「冷却水が漏れているけどまだ大丈夫!」って言われたんだった。
次の車検で交換すればOKということで放っておいたのですが、この記事を書かなかったら危なかった><
オーバーヒートの前兆や症状は?
普段から、車の調子を確認することはとても大切なことです。
- 運転中に異音はないか?
- 異臭はしないか?
- エンジンの回転数は正常か?
- 暖房や冷房は正常に働くか?
- 警告ランプはついていないか
などをしっかりチェックしましょうね。
オーバーヒートの前兆としては以下のことが挙げられます。
- エンジンからカラカラとノッキング音がする
- オイルが漏れて甘い匂いがする
- エンジンの回転数が不安定
- 暖房が効かない
- 水温メーターがHに近づく
これらの症状が出たら、オーバーヒートを起こす可能性が高いです。
冷却水やオイルの確認をしましょう。
さらに症状が悪化すると
・キンキンと甲高い音がする
・焦げ臭い
・スピードが出ない
などの症状が出てきます。
早めの処置でエンジンを守りましょう。
オーバーヒート時も頭は冷静に
近年では、車の性能も良くなったことから、オーバーヒートを起こしてしまうことはあまりなくなりました。
ですが、前述の通り、冷却システムのトラブルなどによって、突然エンジンの温度が上昇してしまうことは十分にあり得ます。
なので、対処法をしっかりと頭に入れておきましょう。
また、修理費がバカ高いから買い換えようかな・・。
と思うかもしれませんね。
そんな方は、こちらの記事を読んでみてください。