2015年10月にマイナーチェンジとなった日産自動車の軽自動車・デイズに試乗してきました。
三菱自動車との共同開発としても知られており、両社の強みを生かしながらの企画・開発を行っています。
なお、エクステリアデザインの基本となるものはデザインコンペにて三菱自動車の案が採用されています。
製造は三菱製となり、カタログ上の製造事業者も「三菱自動車工業株式会社」となるそうです。
デイズのスペック
まずはスペックです。
価格 | 115万~170万円 |
燃費 | 25.0~30.4km/l |
全長×全幅×全高 | 3,395×1,475×1,620mm |
室内の長さ×幅×高さ | 2,085×1,295×1,280mm |
重さ | 830~920kg |
最小小回り半径 | 4.4~4.7m |
最高出力(馬力) | NA:36KW(49PS)/6500rpm ターボ:47KW(64PS)/6000rpm |
タンク容量 | 30L |
グレード | J/S/X/ハイウェイスターX/ハイウェイスターG/ハイウェイスターGターボ/ライダー |
公式サイト | http://www2.nissan.co.jp/DAYZ/ |
デイズの外観。ハイウェイスターと比較
デイズの外観は3つの異なったものが存在し、ベーシックモデルとスポーティーモデルの「ハイウェイスター」、そして「ライダー」の3つ。
ライダーは日産の傘下であるオーテックジャパンがエアロパーツを取り付けてかっこ良く仕上がっています。
実写がなかったのでカタログの写真です。
売れ線の主流はベーシックモデルかハイウェイスターとのことです。
ベーシックモデル
マイナーチェンジ前の展示車・試乗車はなかったのですが、ディーラーに置いてあったデイズを見るとフロント部分の変更があります。
グリルの部分がメッキに変わったことで華やかさが出ているように思いました。
ヘッドランプはハロゲンが標準装備、フォグランプは装備されていません。
どのグレードを選んでもアルミではなくホイールカバー
明るさや優しさのある顔つきであることから、女性をターゲットにしたようにも感じますね。
とは言ってもマイナーチェンジでメッキも採用されましたし、ボディカラーをダークめのものを選ぶことで男性も格好良く乗れると思います。
ハイウェイスター
マイナーチェンジ前のハイウェイスターと比べると、メッキの使用具合が変わっているそうです。
あとはバイキセノンヘッドランプの下にはLEDフロントアクセントランプが入っていて、ともに全グレード標準装備でした。
フォグランプも装備されています。
また、マイナーチェンジ後の変化でハイウェイスターには軽自動車で初めて採用となったハイビームアシストも装備されています。
前方のカメラで走行車や対向車のライトや道路周辺の明るさを検知して、自動的に上向き(ハイビーム)と下向きを切り替えてくれるものです。
他にもキーオフでドアを開けるとヘッドランプが自動で切れるなどの充実装備もあります。
デイズは口コミなどを確認すると外観が格好良い!という声が多くありました。
もともと格好良かった外観がマイナーチェンジを経て、更に進化をしたようにも思います。
内装はどう?
内装もべーシックモデルとハイウェイスターとの違いとすると室内色という部分になります。
ベーシックモデル
内装色はベージュとなり、ブラック系の色は最初から設定がありません。
ハイウェイスター
内装色は標準ではエボニーというブラック系の色となるのですが、展示車はメーカーオプションのプレミアムコンビネーションインテリアになっていました。
エボニーはカタログで確認しましたが、こんな感じです。
実際に座ってみるとシートの座り心地はなかなかいい感じです
あと気になるのが広さですね。
後部座席も広さの面ではハイトール系ワゴンには劣りますが、まずまずの広さはあります。
でも、170センチ以上だったりぽっちゃり系の人だと窮屈かも知れませんね・・・・。
荷室はやはり狭いです。ま、軽自動車なので仕方ないですけど。
室内長(2,085mm)や室内幅(1,295)を考えれば仕方ないのですが、5:5の分割式くらいのもので、決して大容量ではありません。
ちなみに三菱のekワゴンはシートアレンジで自転車が乗せられる!となっています。
三菱はカタログにしっかり載っていますが・・・。
ベースは同じ車なので乗せられなくはないと思うのですが、子供用の自転車が限界かな。
27インチは絶対に無理だと思うので、自転車を載せようと考えている方は高さをしっかり測っておきましょう。
収納
収納も充実しています。
助手席のグローブボックスにインストアッパーボックスにインストポケットと3つがまとめられています。
他にもインストセンターロアボックスに運転席下のインストポケット
ドアポケットはフロントとリヤにそれぞれありました。
助手席の下にはシートアンダーボックスがあるのですが、これがなかなか硬くて出せない・・・
割れてしまいそうだったのでやめました(笑)新車だからまだ馴染んでいないのかも知れませんね。
メーターもベーシックモデルはスピードメーターのみ、ハイウェイスターはスピードメーター+タコメーターつき。
メーター内にある木の葉の枚数でエコ運転度を確認することも出来ます。
その他の内装の装備はベーシックモデルもハイウェイスターもあまり変わらないと思います。
グレードごとに装備が変わってくるので気になる方はカタログで比較してみてください。
ハイウェイスターとベーシックモデルの最上位グレードのみにタッチパネル式のフルオートエアコン
本革巻きステアリングはハイウェイスターのみで、ベーシックモデルはウレタン素材です。
やはり比較してみると質感はハイウェイスターが圧倒的に良いですね。
室内色がダークなものになるので高級さもハイウェイスターの方が断然良いと思います。
いよいよ試乗!乗り心地やパワーはどう?
まだマイナーチェンジ後のモデルのナンバーが付いていないため、試乗はマイナーチェンジ前のモデルでとなりました。
NAエンジンのハイウェイスターX
まずエンジンスタートですが、音も振動も軽自動車の普通といえるレベルで静かさも騒がしさも感じないです。
幹線道路に出て車の通りも少なかったから一気に加速~~!!!と行きたかったのですが、アクセルを踏むとカクカクとした感じになり安定のない状態。
滑らかにスーッとなんて行きません、出足遅めではなくて完全に遅いです。
アクセルをちょっと踏んだだけでもブーンとした音が響き、さらにグッと踏み込むとブンブンとうるさい(汗)
車両重量としては決して重いわけじゃないのに、遅さと音で決して長くない試乗コースの中で嫌になっていました。
最初は営業スタッフとの会話もあったものの、次第に無言に・・・(汗)
そのまま試乗が終了しましたが、多少スピードが出てくれば走行は安定しますし幾分音はマシになってきます。
試乗後に、あまり良い印象を持っていない私に営業スタッフが気付いたのでしょうか?
「スタッフの車で良ければターボ車がありますので、ターボ車も是非乗ってください!!!」とやけに必死です(笑)
私が他の軽自動車も試乗している話をしたからだと思いますが、売りたいという気持ちがここでよくわかります。
せっかくだからターボ車も乗ってみることにしましたが、男性営業スタッフさんの車だからか散らかっている・・・・。
それはさておき、好意を受け入れて試乗ですがNAエンジンモデルの印象を覆せるのか???
ターボエンジンのハイウェイスターG・ターボ
マイナーチェンジ後のターボ車がこちらです。(*営業スタッフさんの車なので撮影は遠慮しました。)
エンジンスタートの後の音や振動はNAエンジンの時とあまり変わらないと思いました。
違いと言えばアクセルを踏んだら踏んだだけの加速を楽しめるという部分ですね。
信号が変わってアクセルをちょっと踏んだだけで40kmとか出てしまったのと、アクセルにも余裕があったので気を付けないと速度違反で捕まります(汗)
少しの段差を踏んだくらいでは車の揺れも気になりませんでしたので、足回りも良く設定されているのかな・・・ロールもしないので安定感も良いです。
NAエンジン車のアルミホイールは14インチ
ターボエンジン車のアルミホイールは15インチ
この1インチの差ももしかしたらあるのかも知れません。
坂道は試乗コースになかったので分からないのですが、アクセルをたくさん踏まなくても上がれるかと思います。
ドッカンターボではありませんが、後ろから煽られても突き放すことが出来るくらいの速さもあります。
デイズにも三菱のekワゴンにも言えることになると思いますが、ターボ車のために存在すると言っても良いかと思うくらいのものでした。
ターボ車を試乗させたことで、営業スタッフに安堵の顔があったことに気付きました(笑)
デイズの実燃費はどのくらい?
マイナーチェンジ前のモデルになりますが、「みんカラ」によるユーザー実燃費は16.44km/l(ターボとNAの平均値)というもの。
カラログ燃費が最高30.0km/lなので、燃費はあまり良くないのかな?口コミでも「燃費が悪い」と不満な声も目立ちました。
私も試乗では距離が短かったとは言え、10km/l程度でした・・・。
NAエンジン車で10.3km/l
そんな評価を改善すべく、今回のマイナーチェンジでは燃費の部分に変化があります。
ハイウェイスターG・ターボのJC08モードは23.4km/l→26.2km/l(2WD)になり、その他のNAエンジン車は:30.0km/l→30.4km/l(2WD)にと変わりました。
良くなったのはターボ車になりますが、そこの理由の1つとしてはアイドリングストップとバッテリーアシストシステムが採用になったことが理由のようです。
バッテリーアシストシステムとは減速エネルギーで発電してバッテリーに充電→充電した電力を電装品に供給、エンジン稼働による発電回数を減らしてガソリンを節約という感じでしょうか。
停止時も充電した電力が電装品に供給されます。
スズキのエネチャージと同じようなものでしょうか。
今回のマイナーチェンジで一番変わったのはターボ車ということになりますね。
NAエンジン車ですと違いはほとんどないかと思います。
まだ発売して1週間程度になり、走行出来る車がないので確認は出来ていません。
これから出てくるであろうユーザーによる平均燃費が気になる部分です。
総額はいくら?見積もりを公開!
車両本体価格は115万円~168万円代とモデルとグレードと駆動方式で差が出ています。
そんな中でハイウェイスターG・ターボ(2WD)で見積もり!!
支払い合計金額:1,964,403円(車両本体価格 1,585,440円+オプション 231,791円+諸費用 147,166円)
オプションで一番価格が大きくなるのがナビです。
デイズはアラウンドビューモニターがドアミラーに表示されるのですが、切替えでナビの画面に表示することができます。
そうなるとナビが限定されてしまい、しかも高額なナビしか設定がないという状態・・・。
そんなの必要ない!という方でしたら10万円程度のナビもあるので、値段を落とすことは出来ます。
マイナーチェンジ後のため、値引き金額は3~5万円程度で考えてくださいとのことでした。
同じタイミングで三菱のekワゴンも見積りましたが、そちらは初回で10万円出ました。
値引きが三菱ほど出ない件に関しては「日産のブランド力」だそうです。
三菱とはディーラーの数が違うことや企業力をひたすら豪語されて話題を変えるのも大変・・・(汗)
値引きが三菱ほど出ないならekワゴンを選択するというのもアリでしょう。
総評。デイズは買いなのか?
外観も格好良いですし、内装もお洒落でドレスアップ関係のアクセサリーパーツなども豊富です。
エマージェンシーブレーキや踏み間違い衝突防止アシストなどの安全装備も充実しています。
アラウンドビューモニター搭載で空の上から見下ろすような視点での駐車が可能と運転が苦手な女性にも嬉しいですよね。
装備は一通り揃っていますし、決して悪くはありません。
走行性だけが唯一残念な点で車の形からしても近いダイハツ・ムーブに比べるとかなり劣ることを感じます。
特にNAエンジンに関してはムーブと一度乗り比べてみると良いと思いますね。
値段もムーブと大きな差は出ないので、この内容であればムーブをオススメしたいです。
ライバル車はムーヴの他に、N-WGNとワゴンRがあるので、4車全てに乗って比較してみると良いと思います。
三菱製ということがすべての原因ではないと思いますが、もう少し頑張りが欲しかったように思います。
タイプ別に軽自動車を比較ランキングしたので参考にして下さい。
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