2017年5月9日、新型へのフルモデルチェンジを行った「ダイハツ ミライース」。
低価格と低燃費を売りに、「第3のエコカー」として低燃費軽自動車の普及に一役買ったのが、このミライースでした。
今回の新型ミライースのモデルチェンジ内容としては、先代ミライースからの売りである「低燃費・低価格」はそのままに、走行性や先進技術を加えたものになっています。
モデルチェンジは機能面だけでなく、外観にも表れており、デザインも軽自動車特有の丸みがなくなり、スタイリッシュさが加わり非常にカッコよくなりました。
そんなミライースの販売は絶好調です。
軽自動車新車セールスランキングでは、1万562台を売り上げて堂々の2位。
月間販売台数も2万台の大台を超えました。(当初の予定は、月間販売台数は9000)
では、売れ行き好調の新型ミライースですが、その好調さが本物かどうかを見極めるために、実際に試乗してきました。
【外観】オシャレでスタイリッシュに!!
試乗に行ったのは国道沿いにあるダイハツのお店。
ただ、天気はあいにくの雨。天気に気乗りしなかったものの、なんとサプライズが!!
事前に電話予約していたのですが、なんとセールス・スタッフの方(女性)が、雨にもかかわらず軒先で待ってくれているという神対応ぶり。
「試乗のお電話を入れられた〇△様ですよね。お待ちしておりました(笑)」
雨で気分が落ちていたがうそのように、お姉さんの明るい声掛けで一気に気分は明るくなりました。
セールススタッフの対応は非常に好印象でした!!
「お姉さん、ありがとう!!」
あいさつを済ませると対応は、女性のセールス・スタッフから男性営業マンにバトンチェンジ。
軽いあいさつをすませるとすぐに試乗車の下へ案内してくれました。
停まっていたのが、コチラのミライース。
試乗するグレードは、「L”SA-Ⅲ”」。
外観が先代モデルよりかなり変わっていますね。
先代モデルはこちら↓
先代は、丸みを帯びた可愛い感じ(見方によっては至って普通のデザイン)でしたが、新型ミライースは、カクカクしてロボットみたいですね。
正面から↓
今回の新型ミライースのデザインコンセプトは、「エクステリア・デザイン」だそうです。
エクステリア(外回り)ということで、ボディの横の部分にはコントラストが強いプレスラインがあり、立体的な印象を受けました。
軽自動車といえばどこか丸みを帯びているイメージがありましたが、新型ミライースは立体的なため非常にカッコよく近未来な新しい車という印象を持ちました。
次は、後ろからの写真です。
全体的にオシャレな感じに仕上がっているのですが、一番スタイリッシュさを感じさせたのがリヤの突起部分です。
後ろからだけだったら、
「ホントに軽自動車のデザインなの!?」
っていってしまうほどカッコよかったです。
次は、プレスラインが分かる真横からの写真です。
こうして見るとデザインはバッチリといえるでしょう。
大満足の合格です。
ミライースのオススメグレードは?
ミライースは、グレードが上から「G”SA-Ⅲ”」「X”SA-Ⅲ”」「L”SA-Ⅲ”」「L」「B”SA-Ⅲ”」「B」の6種類が展開されています。
SA-Ⅲと言うのは、スマートアシストⅢのことです。
衝突被害軽減ブレーキや踏み間違い防止機能など、安全性能を高めたい方におすすめです。
グレードごとの違いは、装備です。
下のLとBグレードは価格は安いですが、装備が貧弱です。
ヘッドランプはLEDではなくハロゲンですし、エアコンもマニュアル。内装もチープ感が否めません。
一番高級グレードのGは、LEDライト、オートエアコン、アルミホイール、キーフリーシステムなど装備が充実しています。
どんな装備が必要なのか、予算はいくらなのかを考えてグレード選びをしましょう。
ミライースの人気カラーはどれ?
カラーバリエーションは下記の9色で、ツートーンカラーはありません。
プライトシルバーメタリック(銀色)
マゼンタベリーマイカメタリック(赤)
ブラックマイカメタリック(黒)
レモンスカッシュクリスタルメタリック(黄色)
スプラッシュブルーメタリック(青)
ホワイト(白)
パールホワイトⅢ(白)
プライムブラウンクリスタルマイカ(茶色)
この中で人気のあるのはスカイブルーメタリックでしょう。
カタログやCMなどで使われている色なので、馴染みがありよく売れています。
また、白(パールホワイト)や黒(ブラックマイカメタリック)といった定番色も人気ですね。
色選びは非常に迷うところですが、なるべく実車を見たほうがイメージが湧きやすいです。ただし、ディーラーに行っても展示車や試乗車にすべてのカラーが揃っているわけではないのでご注意ください。
また、グレードによって選べない色もあります。特にBグレードは、3色しか選べないので気をつけてくださいね!
ミライースのサイズ
全長:3,395mm
全高:1,500mm
全幅:1,475mm
車両重量650kg
ミライースは、非常にコンパクトな軽自動車で、ワゴンRやN-BOXなどに比べると、車高が低く室内空間も狭いです。
なので、2人以上で乗る場合はちょっと狭く感じるかもしれません。
通勤用などで1人で乗るには、価格も安く燃費もいいのでおすすめですよ。
全高が1,500mmなので立体駐車場にも入ります。
室内空間はどうなの?内装の評価
天井高は、フロントシートを下げた作りにしてあるので頭上のゆとりは作っているそうです。
営業マンの方は天井と頭に距離がありましたが、わたしの身長が180cmなので少し頭上は窮屈に感じました。
軽自動車なので、ゆったりとした乗り心地は求められませんが、運転席と助手席の間のセンターフロアは空いているので足元の窮屈さはありませんでした。
シートカラーはブラックを基調として、ホワイトが入っていました。
身体にフィットするようなつくりになっているらしく、実際に座ると確かにお尻と背中の部分にフィットするように感じました。
ロングドライブしても疲れにくいようでした。
助手席に座ってみます。
スートをスライドさせて、足元の広さがどのくらいあるのか確認してみました。
シートをスライドさせるにしてもスーッとスムーズではなく、ちょっと力がいるしガーっという荒い感じがしました。
全体的に軽めでコストダウンを余儀なくされたことも伝わってきます。
一番後ろまでスライドしてみると足元はこのくらいの余裕が残ります。
一番後ろまでスライドしているのもありますが、狭くはないですね。
ただ、後にも大人が乗ると考えるとかなり厳しくなるでしょう・・・。
続いては後部座席の広さも確認してみましょう。
こちらが助手席を一番前までスライドした状態です。
後までスライドするとかなり狭くなってしまいます。
身長178cmの標準体型の男性が乗ると全体的に窮屈さはあります。
頭が天井に着くほどではないのですが、ゆったり快適となると少しほど遠くなりそう・・・・。
リクライニングも出来ないので、後部座席は基本的に一人で乗るか女性や子供をメインに考えた方が良いのかとも思います。
ラゲッジルームは分割式ではなく後部座席全部が倒れます。
アルトも同じでしたね。分割できると3人乗車+荷物も乗って便利なのになぁ・・・。
シートを倒すにはレバーを使うのではなく、フックで止められているような状態です。
プラスチックなので、少し力を入れると割れてしまいそう(汗)
新車のうちは良いのですが、経年劣化した時にどうなるのかが気になります。
ラゲージアンダーボックスも装備されていますが、細かい部分が多くて何を収納するのだろう・・・という状態です。
工具関連の備品を入れておくだけで「ここは出番がないな」そう悟ってしまいました・・・。
内装にもやはり大きな感激などもなく、淡々と確認を進めていますが決して悪くはないです。
必要以上の何かがないというだけで、車で移動するという目的は十分に果たしてくれます。
次は、ステアリングです。
ちょっとチープな感じもしますが、低価格なだけに仕方がないかな。
こちらの画像はLグレードです。その上のXとGでは、ダイハツマークが銀色に加飾されていますよ。
助手席のインパネロングアッパートレイがつけられていて、財布や家の鍵など色んなものを置けそうです。
あと、残念なのは一番高級グレードのGだけがオートエアコンで、あとのグレードはマニュアルエアコンだったこと。
プラスチックのダイヤルをカチカチとまわすのですが、これが意外と音がします。
オートエアコンはG”SA”を選ぶしかありません。
低価格なだけに、内装もちょっとしょぼい感じがします。
高級感を求めるなら、Gグレード一択かな。
GとLだとこんなにイメージが違います。
Gグレード↓
Lグレード↓
先週試乗してきたスズキアルトと比較すると、内装はそこまで変わらないかなという印象を受けます。
ミライースやアルトは価格がかなり安いので、内装のチープさはしょうがないかもしれませんね。
【試乗編】乗り心地やパワーはどんなもんかな?
試乗しようと思ってエンジンスタート・・・ときたらキーはまわすタイプでした。
プッシュスタートはG”SA”グレードのみですね。
ブルルルっというエンジンのスタート音とともに車に振動が伝わってきます。
窓をしめていてもエンジン音はダイレクトに入ってくるので遮音性はあまり良くないのかも知れませんね。
では大人3人乗車で出発です。
まず、ステアリングが軽い!
道路に出るために切り返しが必要だったのですが、これもスムーズ!
最小回転半径が4.4mなので狭い道や縦列駐車にも困らなそうですね。
やはりこのクラスの車の取り回しは本当に優秀なレベルであると思います。
エンジン出力は52psしかありませんが、車両重量の軽さもありアクセルを踏めばしっかり加速していってくれます。
スタートのイメージとしてはスーッと出る感じではなく、グーっと踏ん張って出るような感じです。(よくわからない?ww)
もともとパワーを重視した車ではないので、しょうがないかな。
でも10km~40kmまでの加速はあまり良くないように思えました。
アクセルを少しずつスーッと踏んでいる程度では思うような加速はしません。
信号待ちでは隣の車がスイスイと私達のミラ・イースを抜かして遠くに行ってしまいます。
大人3人の乗車も大きかったのか?
頑張ってアクセルを踏んでおいかけましたが離されてしまいました(笑)
気を取り直して、スピードがあがってくることを感じます。
直進走行ですと、振動が伝わってくることもなく安定しています。
乗り心地も運転席はフラットな感じで軽快ささえも感じたのですが、後部座席に乗った家族は「長時間は乗りたくない」と言っていました。
次にカーブに入ってみると全高が低い車にしては、ややふらつきが気になりました。
フロントスタビライザーが装備されていれば違うかも知れませんが、カーブに入る際には注意が必要でしょう。
あくまでも金額に見合った走行性に安定性・・・プラスαくらいのものでしょう。
なるべく安い軽自動車を買いたい!となるとこのレベルになるというのがわかった気がします。
試乗してみて違和感があったら違う車を選べば良いと思います。
100万円代と考えたら十分な車・・・だと思いますけどね。
試乗レビューなどに目を通してみると、この値段にしてはなかなか良い走りであると言ったコメントが多いです。
【燃費編】低燃費が売りだけど、実際の燃費はどうなの?
走行性はまあ合格というレベルでしたが、ミライースの1番の注目ポイントは、なんといっても『低燃費』です。
L”SA-Ⅲ”2WDのカタログ上の燃費は、35.2km/Lでした。
以前のミライースの時のカタログ上の燃費とあまり変わっていないようです。
ミライースとは直接関係ありませんが、三菱・スズキの燃費不正問題の影響もあり、カタログ燃費の追求は業界的にはあまり推し進めていないようですね。
モデルチェンジごとに燃費が向上していたのは、一昔の話で、現在はカタログ燃費にどれだけ実燃費を近づけていけるかという取り組みが自動車メーカーは必死に取り組んでいるそうです。
余談でした!!
では、新型ミライースの実燃費の話に戻します。
カタログ上で燃費がよくても実際に運転してみると燃費は下がるものなので、実燃費がどんな数字になるのか試乗前には興味がありました。
せまい道や長い直線など色んな道路を20分ほど試乗してみました。
果たして、その実燃費はどうだったのでしょうか?
じゃ、じゃ、じゃ~~~ん!!
『実燃費の記録は、26.7km/L』
やはりカタログより実燃費は落ちていました。
しかし、実燃費で26.7km/Lという数字は非常に満足いくものです。
営業時代に実は、スズキのアルトを営業車として使っていた経験があるのですが、実燃費を測る計測器を見ると20km/Lに届いていなかったことは覚えています。
ライバル車のスズキ・アルトのカタログ燃費は37km/Lだったので、そこからの下がりようから比べるとやっぱり新型ミライースってやっぱり燃費には定評のある車だなと改めて感じました。
新型ミライースは、走行性と燃費を両立させるために、ボディの軽量化を徹底的に行い80kgも減らしたそうです。(営業マンの方が熱く語ってました(笑))
80kgも軽くなるんだから、そりゃ燃費も向上しますよね。
ダイハツの企業努力、おそるべし!!
試乗車ということで短い距離での走行が多い点を考慮すると、もう少し運転距離が伸びる方にはさきほど紹介した燃費以上の数字になりそうですね。
実燃費については、非常に満足いく結果になりました。
【金額編】オプション+諸費用で総額いくらになるのか?
見積書は試乗車と同じ「L”SA-Ⅲ”」とワンランクグレードが下の「B”SA-Ⅲ”」で作成してもらいました。
「L”SA-Ⅲ”」
合計:1,000,000円
メーカーオプション、ディーラーオプションは最低限でお願いしました。
でも、ちょうど100万円なんてまだまだ下げられるんじゃないと感じました。
次は、ワンランクグレードが下の「B”SA-Ⅲ”」
合計:970,000円
最近では、スマホのナビ機能が発達しているのでナビ機能はつけませんでした。
付属品も人によって入らないものもありますし、他のカー用品店で買うことを考えれば1万円は見積もりから引いてもいいかもしれませんね。
ミラ・イースの車両本体価格はベースグレードで76万円~上は131万円と幅広いものです。
76万円のミラ・イースですとオーディオもなくマニュアルエアコンがあるくらいな走るためだけの車状態です。
それに対して131万円のG”SA”は運転だけではなく、快適装備があるものです。
どのグレードにするかは非常に迷うところですが、いつどんなシーンで使うことが多いのかを考えると自ずと答えは出てくるかもしれませんね。
ミライースの値引き相場はいくら?
肝心の値引きですが、営業マンにどれくらい見積もりから下げられますかと探りを入れると、
「軽自動車なんであんまり利益乗せてないんですよ。オプションで値引きするので、車両本体からはできないと思ってください」
っていわれちゃいました。
でも、だからといって素直に聞き入れる性格じゃないので、
「この後、他の車も試乗し行こうと思っているんですよ。」
って軽いジャブを入れてみると、
「状況によっては少しは値下げにも対応しますよ。」
というところまで持っていくことができました。
有利な値引きの条件を引き出すためにも、やはり、ここはスバルのアルトと競ってもらうことが必須になるでしょう。
ネットや雑誌などで値引き相場を調べて見ると平均して5万円~10万円程度。
愛読している「月刊自家用車」では目標額が10万円、上級グレードなら13~14は狙いたい!とのことです。
G”SA”で総額から20万円引きできたという話も聞いたことがあります。
多分、オプションをたっぷりつけたんだと思いますが、値引きがあるからと不要なオプションをつけるのはやめましょうw
それよりも、下取り車があるなら、ディーラー下取りではなく買取専門店に売ったほうが高く売れて、結果的に支払額が少なくなりますよ。
まずは今乗っている車の価値がどのくらいなのかネットで査定してみてください。
総評 ミライースは買いなのか?
燃費・価格といったところを考えると新型ミライースは間違いないと感じました。
自動車重量税や取得税も免税になるので21500円~23100円安くなりますし、平成31年3月31日までは軽自動車税も半額の3600円になります。
あとは、ライバルのスズキアルトと比較して見ることをおすすめします。
今回のフルモデルチェンジで、外観デザインも差別化してきています。
ワタシ的には、内装の質感や走行性に安定性だけ考えるとミラ・イースの方が個人的には好みです。
とは言え、個人的な意見なので、このクラスの軽自動車がほしい方はぜひ両方共試乗してみてくださいね!
最近の軽自動車は、N-BOXやワゴンRといった、背が高くて室内が広いハイトールワゴンの軽自動車が人気ですね。
その為、この手の軽自動車はどうも下降気味のイメージもあります。
営業スタッフが言うにはミラ・イースは新車で売ることが少なく、新古車やディーラーで使っていたデモカーが売れるパターンが多いとのことです。
程度が良いということもあると思いますが、「ミラ・イースは新車で買う車じゃないな」とも言われるそうです
意外とお客様の見る目は厳しいですからね。人気の面でもどうしてもタントやムーブに劣ってしまうようです。
少し年齢の高い方が乗る車かと思えば、CMでは若い女優さんを起用しているので偏りもないと思います。
となると、ミラ・イースはダイハツの中のシンプルイズザベストの位置にいればいいのかも知れませんね。
セカンドカーや免許取り立ての初心者、車はお金をかけず動けばいい!そんな方にはおすすめですよ!
アルトの試乗レポートも参考にしてくださいね!
タイプ別に軽自動車を比較ランキングしたので参考にして下さい。
→軽自動車人気ランキング!人気度や燃費、デザインでタイプ分けしました