専業主婦、もしくはパートをしている主婦が、自動車ローンを組むことができるのでしょうか?
これは、けっこう切実な話で、実際にローンを組めるかどうか分からず、結局断念してしまう人もいます。
じつは、主婦でも自動車ローンを組むことはできるのです。
詳しく説明していきましょう。
パートでもローンは組めるのか?
パートでもアルバイトでも、安定した収入があれば、お金を借りることができることが多いです。
この「安定した収入」というのは、金額については特に決まりがありません。
つまり、「パートでもローンは組める」ということになるのです。
ただし、ローンの審査には勤続年数も関わってきますので、パートを始めたばかりだと厳しいと思った方が良いでしょう。
せめて半年以上は必要で、1年以上であれば比較的安心です。
そのため、もし自動車ローンを組むのであれば、1年以上パートをして「安定した収入」の実績を作ってからチャレンジするのが良いでしょう。
その1年のパート代をコツコツ貯めて、頭金にできれば、なおさらローンを組みやすくなります。
→自動車ローンに頭金はどれだけ必要化?頭金で審査が甘くなる理由とは
自動車ローンに限らず、その他のローンでも審査に通るか通らないかの条件があります。
多くの人は問題ないかと思いますが、気をつけなければいけない人も中にはいます。
下記の方は審査が厳しくなることを覚悟してください。
2. 現在のローンの返済額が多額にある(住宅ローンは別)
3. 年収が低い(200万以下)
4. 正社員ではない(パートでも通りますが厳しい)
5. 勤続年数が1年未満
ローンはしっかりと返してくれるという信頼があって、審査が通ります。
上記のように、途中で返せなくなる可能性があると、審査落ちしたり、保証人が必要になる事が多いでしょう。
審査についてもっと知りたい方はこちら
主婦ならいくらまで借りられる?
前項で、「年収の高さは大きなポイントではない」と書きました。
しかし、借り入れる金額については、年収の高さが非常に重要なポイントになりますので、気をつけなければいけません。
確かに「安定した収入」があれば自動車ローンは組めますが、借りられる金額は、その収入によって変わってくるのです。
その目安は、おおよそ年収の半分と言われています。(実際には、ローンによっても違いますし、他の条件との兼ね合いもありますので、絶対ではありません)
主婦のパートの場合、多くの人が扶養者控除のことを考慮して、103万円以内に抑えていると思います。(2018年からは150万円)
つまり、うまく調整してギリギリまで働いたとしても50万円~75万円くらいまでしか借りられない、ということになります。
新車であれば、ほとんどの場合100万円以上のお金がかかりますので、この金額ではそれなりに頭金を準備しておかないと厳しいということになるでしょう。
また、もし自動車そのものを担保にしないでローンを組む場合、消費者金融系や信販会社系の自動車ローンでは、法律によって年収の3分の1までしか借りられません(貸金業法の総量規制)。
一般的に消費者金融系は審査が甘いと言われていますが、金利が高めになる他にもこういったマイナス要素がありますので、しっかりと確認しておきましょう。
保証人が必要かも。誰に保証人をお願いするか?
パートで安定した収入があっても、上述のように満足な金額を借りることは厳しい場合がほとんどです。
また、専業主婦の場合は、その収入がありませんので、ローンを組むことができない、ということになります。
しかし、専業主婦でも自動車ローンを組む方法があるのです。
それが、「連帯保証人」を立てる場合です。
「連帯保証人」を建てれば、専業主婦でも低収入のパートの主婦でも、自動車を購入するのに十分な金額のお金を借り入れることができる場合があるのです。
なぜなら、「連帯保証人」は、借り入れる本人と同じ義務を負うことになっているからです。
つまり、「連帯保証人」の職業や収入も考慮して審査されることになります。
そのため、「連帯保証人」に安定した高収入があって、勤続年数も十分であれば、それでローンの審査に通ることができるのです。
ただし、「連帯保証人」は借り入れる本人と同じ返済の義務が生じますので、ローン会社が「連帯保証人」に請求することも可能です。
例えば、友人などに軽い口約束程度で「連帯保証人」になってもらってしまうと、その後の関係に大きな亀裂が生じることはほぼ確実でしょう。
そのため、「連帯保証人」を依頼する相手は慎重になってしまい、どうしても身内、主婦の場合は夫に頼むことが多くなることでしょう(そもそも、金融機関の多くがそれを想定しています)。
自動車は家族で使うことも多くなりますので、きちんとした話し合いの上で夫が連帯保証人になって、自動車ローンを組めば大きな問題になることは少ないと思います。
ただし、それならいっそのこと、夫の名義で自動車ローンを組んでしまった方が、手続きなどが簡単で良いかもしれません。
旦那の金融事故は影響あるのか?
一般的に、主婦が自動車ローンを組む場合、夫が「連帯保証人」になることが多く、自動車販売店や自動車ローンのローン会社もそれを見越して「保証人を立てる」ようにすすめることがほとんどです。
そのとき、もしその夫が金融事故を起こした経歴を持っていたら、残念ながら審査は通りません。
上述のように、ローンの審査は「連帯保証人」の収入や職業などの情報も考慮して行われます。
その審査は借り入れる本人と同じものですので、当然ながら金融事故の有無も確認するのです。
金融事故がある人はローンを組むことができませんので、その時点で審査はNGとなるのです。
また、金融事故とまで行かなくても、夫に借金があった場合も、審査が厳しくなると考えて良いでしょう。
これも、金融事故と同じく、「連帯保証人」に対しても、借り入れる本人と同じ水準の審査を行うためで、借入金額や返済状況はしっかりと確認され、その結果によって審査に通らないということは、少なくありません。
主婦が自動車ローンを組もうとして、夫に「連帯保証人」を依頼して、初めて夫の借金のことを知る、というのは、案外と多いことです。
一つ屋根の下に住む夫婦なのですから、この際しっかりとすべて出して話し合いをしておくようにしましょう。
本当にその車必要ですか?
主婦が自動車ローンを組めるかどうかと問われると、「主婦でもローンは組める」というのが回答です。
しかし、ここまで書いてきたように、主婦が自動車ローンを組んで車を買うには、高いハードルを越えなければいけません。
もちろん、生活に必要なのであれば、なんとかして購入しなければいけません。
そうではなく、レジャーや趣味のための自動車であれば少し考えましょう。
ここまで書いたようなハードルを越えてまで、購入しなければいけないのでしょうか?
もしかしたら、タクシーやレンタカーで済ませられるかもしれません。
今では、カーシェアリングという便利なものもあります。
それらを総合してもなお、本当に必要なのかどうかを考えましょう。
そして、本当に必要であれば、それは新車である必要があるのでしょうか?
日々の生活用の自動車であれば、中古車でも良いかもしれません。
日本では、良い品質の中古車がたくさん出回っています。
新しい機能やデザイン、車種にこだわりがなければ、格安で使える自動車がすぐにでも手に入るでしょう。
中古車は新車の6割程度で手に入ることがほとんどです。
6割であれば、買い入れる金額も100万円に届かなくても良いことが多いでしょうし、その程度であれば、パートをしている主婦でも借りられる金額でまかなえることも多くなります。
もしかしたら、現金で購入できるかもしれません。
そうすれば、自動車ローンで支払う利息分、お得に購入できますので、より安く購入できます。
他にも、自動車を買わなくても良い、もしくは、自動車ローンを組まなくても良い方法があるかもしれません。
一度しっかりと考え、夫婦で話し合った上で、決めるようにしましょう。
まとめ
主婦でも、自動車ローンを組めます。
しかし、ここまでに書いたような条件がありますので、正直に言って簡単ではないでしょう。
どちらにしろ、夫の協力は必要ですし、本当に借金をしてまで買う必要があるかどうかも、改めて話し合うべきではないでしょうか。
・自動車ローンの借入金額は、年収の半分程度まで
・専業主婦でもローンは組めるが、連帯保証人が必要
・連帯保証人は夫になってもらうのが一般的
・連帯保証人が金融事故を起こしていた場合は、ローンの審査に通らない
・夫を連帯保証人にするなら、夫名義で購入する方が楽
・本当に自動車が必要かどうか、夫婦で話し合いましょう。